
家づくり、どこを削る?どこを残す?予算配分のリアルと考え方
資材や生活費の高騰が続く今、「コストを抑えたい」という声は増えています。しかし、ただ削るだけでは暮らしの質が下がってしまうことも。那須建設では、お客さま一人ひとりの暮らし方や価値観を丁寧にヒアリングし、予算配分の最適解を一緒に探っています。
調整しやすいのは“広さ”
最近は、延床面積を以前の平均延床面積より3~5坪ほどコンパクトに計画するケースが多く見られます。ただし単純に小さくすると圧迫感が出てしまうため、一つの空間に複数の用途を持たせる設計や、視覚効果で広く見せる工夫を取り入れています。畳数よりも「その場所で何をしたいか」を軸に、間取りを考えることが大切です。
削らないほうがいいのは“性能”と“心のゆとり”
断熱性能はZEH基準が求められる今、削ることは現実的ではありません。加えて見落とされがちなのが、ご家族それぞれの「憩いの場所」。たとえば、ご主人の2畳ほどの書斎や趣味のスペース。一見不要に見える空間が、暮らしにゆとりと満足感を与えることも。しっかりとヒアリングし、隠れた要望を掘り起こすことが重要だと感じています。

優先順位は“暮らしのイメージ”から
理想の間取りやデザインより先に考えるべきは、これからの暮らし方です。那須建設では無料のファイナンシャルプランナー相談会を通して、現在の家計・保険などの見直すポイントを整理して返済計画のシミュレーションを行い、土地・建物の予算配分を整理。そのうえで間取りや仕様を検討していくことで、現実的かつ満足度の高い家づくりが可能になります。
後から足せるもの・足せないもの
間取りや構造、断熱・通風・採光計画は後から変更しづらく、コストや工事負担も大きくなります。一方、インテリアカラーや装飾は住んでからでも自由に変更可能。ベースカラーをシンプルにまとめ、クッションやカーテンなどで季節や気分に合わせた彩りを加えるのがおすすめです。

予算配分に正解はありませんが、「何に優先順位をつけるか」という軸を持つことで、満足度の高い住まいが叶います。性能や暮らしの質を守りつつ、後から足せる楽しみも残しておく。そんな柔軟な家づくりが、長く愛される住まいへの近道です。